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うつ病になると食べられなくなる…どんな食事を心がければいい？
日本ではうつ病患者が増加傾向にあるといわれています。潜在患者まで含めると20人に1人くらいの割合でうつ病を患っている人がいるといわれているほどです。日本では決してうつ病は珍しい病気ではないことを認識しましょう。

うつ病の代表的な症状の中で、食欲がなくなるというものがあります。空腹感はあるけれども食べ物がのどを通らない、ちょっと食べるとお腹がいっぱいになってしまうというものもあります。なぜうつ病になると食欲がなくなってしまうのか、それは自律神経が関係していると考えられています。自律神経は興奮をつかさどる交感神経とリラックスをつかさどる副交感神経があります。この両者のバランスをとることで、体をベストな状態にします。

ところがうつ病の原因となるストレスを強く受けていると、交感神経が常に優位になってしまいます。交感神経が刺激されると興奮してしまい、血圧はあがりますし脈も速くなります。一方消化器は副交感神経が優位な時、つまりリラックスした状態で働きやすくなります。ストレスを受ける交感神経が常に優位になると、消化器がうまく働かなくなります。その結果、食欲がわかなくなってしまうのです。

うつ病にはこのほかにも、食事にまつわる症状が出ることがあります。例えば今まで好物だったものがおいしく感じられなくなります。おいしいと思っていたものがまずく感じる、味が何も感じられないのであれば要注意です。これはうつ病によって脳内にある味覚中枢がダメージを受けている可能性があるからです。

また食後に吐き気を催す場合も、うつ病の症状かもしれません。先ほども見たように常にストレスにさらされていると、交感神経が優位になります。すると消化器の働きも弱まります。その結果、食後に胃もたれを引き起こし、それが吐き気につながっていきます。

もしうつ病によって食欲がわかなければ、食べやすい環境を作ることです。食欲がないからといって何も食べないと、ますます体調を崩してしまいます。うつ病の方を見てみると、生活習慣の乱れている人が多いです。そこでまずは規則正しい生活習慣を意識することです。理想は早寝早起きです。アラームなどを使って、毎日同じ時間に起きるようにする、起きたら朝日を浴びるようにする、同じ時間に食事をするように心がけましょう。特に早寝は精神のコンディションを整えるために必要なことです。夜遅くまで無駄に起きていると、余計なことを考えてしまうからです。

また食事をするときに友達など気を許している人と一緒に過ごすといいでしょう。大好物でも嫌な人と一緒に食事をすれば、あまりおいしく感じられないでしょう。食事をするときに誰と一緒にいるかは重要なポイントです。好きな人、一緒にいて心地よく過ごせるような人と食事をしてみてください。一人で食事をするのはおすすめできません。特にスマホやパソコンを見ながら食事をするのはやめましょう。スマホやパソコンを見続けると交感神経が刺激されて、消化器の働きがますます低下してしまうからです。

食事は栄養バランスの取れた献立を意識することです。特に意識して摂取してほしいのは、緑黄色野菜です。緑黄色野菜には葉酸が多く含まれています。葉酸にはカテコールアミンの生成を促進する働きがあるといわれているからです。カテコールアミンが不足すると意欲が低下し、抑うつ症状を招く恐れが高まります。

またトリプトファンの含まれる食べ物を意識して摂取しましょう。牛乳をはじめとした乳製品やナッツ、大豆製品、卵、バナナなどに多く含まれます。トリプトファンはアミノ酸の一種で、セロトニンの材料です。セロトニンが不足すると、不安感にさいなまれうつ症状を発症しやすくなります。またセロトニンにはメラトニンと呼ばれる睡眠物質を作る働きもあります。メラトニンが不足すると、不眠症を引き起こしやすいです。うつ病でなかなか寝付けない人は積極的に摂取した方がいい栄養素です。

鉄分もうつ病で食欲がわかなくなった時に摂取したい栄養素の一つです。鉄分は海藻や青菜類、納豆などに含まれています。鉄分が不足すると、疲労や焦燥感、無関心、集中力散漫などうつ病の各症状が現れやすくなります。産後うつといって、女性が出産後うつ病を発症することがあります。これは出産時に大量の出血をし、鉄分が失われることが原因といわれています。

これらの栄養分を意識して摂取する、1日3食規則正しく食べる習慣をつけることがうつ病対策になります。特に朝食をしっかり食べることが重要です。朝起きたときに朝食を抜いてしまいがちな人には特に注意が必要です。

何か食べておくことが大事ではありますが、うつ病になると何も食べられないという人もいるでしょう。無理に食べても吐き気を催しては元も子もありません。その場合には精神安定剤を服用するのもおすすめです。精神安定剤を服用することでセロトニンやノルアドレナリンなどの心を落ち着かせるホルモンが分泌しやすくなりますので、精神のバランスもとりやすくなるでしょう。
うつ病リスクが高い性格や環境・危険因子について
うつ病で精神科を受診する人の数は年々増加の傾向にあります。うつ病発症の背景にあるのはリストラや人間関係など、職場や仕事関係で生じる問題や結婚、家族との問題、更にはうつ病そのものの社会的認知度が上がっていることも要因として挙げられます。まさにうつ病は現代病ともいえる心の病です。

統計的に見た場合、うつ病を発症するのは15人に1人程度とされますが、特殊な要因があるわけではなく、誰もがうつ病になる可能性があります。一言で「うつ病」と言ってもその症状の程度は「疲れやすい」「やる気が出ない」程度の軽症から、落ち込みが激しく社会生活に支障をきたすレベルまで様々です。最悪の場合自殺に至るほど精神的に追い詰められてしまう場合もあり、軽く扱うべき病気ではないことは間違いありません。

うつ病になりやすい人には性格的な傾向や特徴があることが知られています。

まず、うつ病になりやすい人の共通点として挙げられるのが「疲れやすい性格」です。うつ病とはごくわかりやすく表現するなら「心が疲れてしまう病」とも言えます。「疲れやすい心」とは「頑固」「几帳面・完璧主義」「真面目」という3つの性格を持つような人の心を指していると言えます。特に「真面目でかつ完璧主義」というのは、日本人の特徴的な性格とも言えます。こういった性格を持つ人は周囲の期待に応えようと過剰に頑張りすぎたり、周囲のいい加減な人に腹を立てることが多く、心が疲れてしまいやすい性格という事がいえます。

うつ病は個人の性格や気質だけが原因で発症するものではありません。その人の置かれた環境や出来事も発症の要因となることに注意が必要です。特にうつ病発症のきっかけとなりやすいものには「配偶者の死」「離婚」「リストラ」「引っ越しなど生活環境の急変」「重いローン」「病気」などが挙げられます。これらのストレスが過度にかかることでうつ病発症のトリガーとなってしまいます。普段からいかにストレスの解消を図るかが重要と言えるでしょう。カラオケや軽い運動など、自分なりのストレス解消法を身に着け日頃実践することがうつ病の予防に効果的です。

性格・気質や環境・出来事の他にも、うつ病の発症を引き起こす危険因子もあります。性別では女性の方が男性と比較して約2倍うつ病を発症しやすいことがわかっています。金銭的な困難、別居や離婚もうつ病の危険因子に数えられます。子供の頃のトラウマ体験や都会での独り暮らし、慢性的な身体疾患などもうつの危険因子となります。頼れる友人がいないことや慢性的にストレスがかかった状態も危険性があります。

女性が男性よりもうつ病のリスクが高いのは、女性の方が男性と比較して妊娠や出産、その前後の体内ホルモンのバランスの急激な変化など身体的なストレスが大きな原因と考えられています。働きつつ育児や家事をこなす、職場で男性社員と対等に扱われるために、それまで以上に頑張ろうとすることがストレス値を高くする要因となっています。

うつ病の治療に最も大切なことが十分な休養です。心身ともに十分な休息を取ることがうつ病の改善につながることはよく知られています。うつ病になる人はもともと生真面目な性格であることが多いことから、休息を取ることに抵抗感を感じる人も少なくありません。しかし、まず休むことが重要であると考え、しっかり休養をとるようにしてください。

生活習慣が不規則であるとうつ病になりやすいとされています。起床と就寝の時間を決め、規則正しい生活をすることが大切です。朝の日光を浴びることで体内時計を整えることもできるのでおすすめです。

自分の気持ちが楽になることを生活に取り入れましょう。例えば散歩することでも良いですし、音楽を聴くことでもかまいません。無理のない範囲で生活の中に取り入れていきましょう。

うつ病になると食欲不振になったりすることも知られていますが、食事を摂らない生活が続いてしまうと健康に悪影響が出ることは避けられません。特定の食品に偏食することをさけ、可能な限りバランスの良い食生活を心掛けるようにしましょう。

ただし、生活習慣の見直しや十分な休息で改善できるのはうつ病がまだ初期の軽度な症状が出ていることまでで、そのまま進行してパニック発作や不安障害といった深刻な症状が現れるようになってくると、精神安定剤の使用を検討する必要も出てきます。精神安定剤には神経に作用し緊張を緩和したり、うつ病によって分泌が低下しているホルモンの役割を代替するものがあり、気持ちを落ち着かせる効果が見込めます。薬物の使用に抵抗を感じる人も少なくないとは思いますが、適切な使用で利用すれば危険性のある薬はありませんので、必要に応じて精神安定剤に頼ることを考えた方が良いでしょう。

精神安定剤は一般的なドラッグストアや医療品店では扱われていないので、ネットにある個人輸入代行サイトを利用すると便利です。
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